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ラオス便り(6)その2 教育病院と大学

裏ブログに最近は脳内開発(笑)を書いているついでに書いたことを転載。
8月の帰国直後に書いた記事。



帰国前にほぼ1週間、ミタパーブ病院で研修をやった。その前の週に「医師が指導医になるということは、相当な負荷を背負うことになるのだ」と実感したこと、それを変えるための「チーム医療」であるけれどもそれが機能しない限り負担は大きいこと、を身にしみて感じていただけに、自分の研修に向かう思いが今までと違うことに気がついていた。

日本の場合「大学病院」は「大学」に紐づいており、「大学」の職員でありながら「臨床医」であるため、融通が利くことが多いが(ここはその通りかどうか要調査)、この国の場合、4教育病院は突然「大学病院」扱いをされ始めてしまったため、「指導する」と言うことを念頭に置いていた医師は非常に少ない。また4教育病院は保健省の管轄になり、大学の下ではないため、大学に対する義務を負っていない。その状態で「実習生の指導をしろ」と一方的に押し付けられているに過ぎない。大学からの教員が臨床で来ているケースもほとんどない。これはどのような状態を生み出すかと言うと、

・大学側が、教育大学の実習の現状を把握することが困難
・病院側が大学で実施される「教える」ということを見る(真似ぶ)ことが困難

ということであり、双方が双方から学ぶという協調がされないということになる。

しかも、教育病院と大学の距離は非常に広い。広すぎる。研修運営管理委員会に大学の職員が入っているのはセタ病院のみ。というか運営委員会が設置されているのがそもそもセタのみである。そのため、実習生に何か問題があっても大学とのパイプはない、というのが実情。教育病院、とは名ばかりで、結局実習生に「何をさせて欲しい」とか、そういうガイドラインもまともに与えられていないと聞く。10週間で彼らは外科・内科・小児科・産婦人科を回っていくが、大学側との協力関係が非常に希薄なため、病院内で「統一した基準」というのもほとんどないのが現状。これは、TMC(Training Management Committee:研修運営委員会)を設置しているセタですら同じだ。最近になってようやくセタでは「病院としてどう対応するべきなのか」という議論がされるようになってきた。TMCを設置してすでに2年が経ってようやくだ。しかしながら最近(少なくともここ1ヵ月半)、大学側の担当者がTMCに出席しているのを見たことがない。

…これじゃあ、教育病院側の大学へ対する気持ちは離れていくよなぁ…。

と思いながらミタパーブ病院での研修を観察していた。実際チーム医療(Medical Teahing Unit:MTU)の考え方自体は新しいものではなく、2000年にカルガリー大学が導入してから使われてきているものだ。それでも、医師がPreceptor「指導医」になれない、というのはやはり彼らの「意識」が変わる何か、が起こらないからだろう。

実習で各科に対して大学が「何を」学生が学ぶことを期待しているのか、ということの明確なガイドラインと、定期的な巡回、医師とのコミュニケーション。そうした「人と人」の触れ合いがそうした絆を作っていくはずなのに、大学側の怠慢でもあると思う。

ただ、これは私が病院側にいるから思うこと、であるのかもしれないという注釈つきで。

プロジェクトの大先生と話をしてみると、彼(マホソット病院の元副院長、保健科学大学が独立する前のラオス国立大学医学部復学部長)曰く、医師たちは大学の先生方を臨床医だと見なしていない、とのことだ。だが、そういう「教育者」も必要である、と言う点から考えるとそこは「役割分担」であるのだが、医者であるにもかかわらず、臨床に関わっていないということはそれだけ彼らにとってステイタスが低いということなのだろう。

いわゆるCHIPU構想が動いていくには、「テリトリー」とか「ステイタス」ではない「役割分担」と言う考え方が必要になるのだろうと思うがそれが根付く、あるいは「認知される」までにかかる時間は、恐らく非常に長いのではないか。

そう思うと、自分たちのやっていることに対する疑念はもちろんのこと、「人の心を動かすこと」と言うのは非常に難しい、ということを改めて思う。
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  1. 2010/09/05(日) 01:35:58|
  2. Laos 2009 -2010|
  3. トラックバック:0|
  4. コメント:1
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コメント

んん~

 結局ラオス人の中では、Drと先生は違う概念の上に立っているから…イメージがつかめない=どうして良いかわからない…ということなのでしょうか?

 ちなみにプリセプターDrはどのくらいのレベルになるのでしょうか?当時(今から5年前)私がセタに1泊入院したときには全然私の質問には答えてくれませんでした。わからないけどプライドで説明しないのか何なのかわかりませんでしたが…結局Drも通訳に入った旦那もイライラしちゃって全然私の不安は消えないまま、数日後の帰国時にバンコクのホテルのような病院に寄って薬もらって、注射してもらって飛行機に乗ったけど…

 例えば…私が下痢と嘔吐と発熱で病院に行ったとき…彼らは抗生剤を使ってくれませんでした。理由を聞いても答えてくれず…とにかく食べて休め!とトイレとお友達になってげっそりしている私にした説明でした。点滴は1本1000mlでほぼフラッシュで落とされるし(計2本2Lを7時間で)…なのにバイタルも取らないし…私が若いから何もヘルツに既往ないという前提の元なのか…ホントにそーゆーことわかってないのか…

 食べろ!というならせめて吐き気止め使ってほしいし…不安は募るばかり…そんな5年前の状況より、マイテさんの日記を読むと今のセタはホントにレベルが上がったのではないかと感じますよ。
  1. 2010/09/05(日) 04:02:46 |
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  4. [ 編集]

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